綺桜の舞う
35.文化祭、
あれから2週間。
ぼちぼち夜桜やら綺龍やらが少しずつ襲われている。
前回と違うのは、夜桜も、満遍なく、というところだ。
様子的に全てのメンツが割れているようだった。
それでメンタルが削られているのは叶奏で。
「……死にた」
蛍も同じだった。
襲撃があればあるほど、叶奏も朔も、とにかく忙しくなる人間は多い。
蛍は誰にも構ってもらえず、いつも俺らの倉庫に来ては成の顔を見るや否や、泣いている。
今日も、文化祭の前日。
準備中。
看板に色を塗りながらぶつぶつ何か言っている。
「……あんま病むなよ」
「……みんな蛍のことかまってくれない。
叶奏……しんどそうだし、わがまま言えない」
蛍は赤い絵具を絞る。
「まぁ、しばらくはこんな感じだろうな」
一方で、この2週間のうちに、少しだけ良くなったこともある。
俺の薬がちゃんと見つかったこと。
結局叶奏にはバレてバカみたいに怒られたけど、とりあえずは一安心。
体調も安定して、今ではいつもどおり。
ぼちぼち夜桜やら綺龍やらが少しずつ襲われている。
前回と違うのは、夜桜も、満遍なく、というところだ。
様子的に全てのメンツが割れているようだった。
それでメンタルが削られているのは叶奏で。
「……死にた」
蛍も同じだった。
襲撃があればあるほど、叶奏も朔も、とにかく忙しくなる人間は多い。
蛍は誰にも構ってもらえず、いつも俺らの倉庫に来ては成の顔を見るや否や、泣いている。
今日も、文化祭の前日。
準備中。
看板に色を塗りながらぶつぶつ何か言っている。
「……あんま病むなよ」
「……みんな蛍のことかまってくれない。
叶奏……しんどそうだし、わがまま言えない」
蛍は赤い絵具を絞る。
「まぁ、しばらくはこんな感じだろうな」
一方で、この2週間のうちに、少しだけ良くなったこともある。
俺の薬がちゃんと見つかったこと。
結局叶奏にはバレてバカみたいに怒られたけど、とりあえずは一安心。
体調も安定して、今ではいつもどおり。