綺桜の舞う
……あーどうしよ。本当に。


「……まじで襲いたい」
「えっ……えっ、ちょっ……」


いやこのままじゃ俺が消えたくなるから。
ちょっとだけ我慢して欲しい。


「んっ……ちょっ、と」


俺は叶奏を机に押し付けて、無理やりキスをする。
気持ちだけの抵抗すら、俺の気持ちに拍車をかけて、本当に良くない。


「叶奏」
「み、なとくん……」
「息、上がりすぎ」
「ん、」


可愛いのも、問題だと思う。
どうしよう、こんなとこで止まんなくなったら、まじでただの節操なしだ。伊織以下。


「湊、くん……?溜まってる……?」
「……まぁ」
「落ち着いたら、またしよ?ね?」


叶奏はぎゅーっと俺を抱きしめる。


……本当に、変なとこ大人で助かる。


俺は叶奏の背中に手を回して撫でると、首筋に吸い付く。


「ちょ!?」
「虫除け。昨日つけたのは、効いてないみたいだから」


昨日つけたところは未だに綺麗に隠れてて本当に効果なし。
まぁ、あとは後夜祭だけだし、ほとんど見えないだろうけど。
< 326 / 485 >

この作品をシェア

pagetop