綺桜の舞う
「あ、そうだ。蛍にコンビニ行こって言われてるから、それだけ行ってくるね」
「朔は?」
「ん?知らない。喧嘩したんじゃない?」


叶奏はニコニコと笑って、俺から離れるとスカートの裾をくるくると回って広げた。


「中見えそうだけど」
「それはダメ。危険です」


公害になっちゃう、とわけわかんないことを呟きながら、スカートを直す。


「着替えてくる」
「ん、片付けちゃんとしろよ?」
「うん。多分終わってるけど」


叶奏はひらひらと手を振って出て行った。





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