綺桜の舞う
「……別に僕も、自分を変える気なんてさらさらないんだよ、ダメな彼氏でごめんね。
でも、沙彩ちゃんのことは守るよ。ごめん、今更腹括った。
絶対生きたまま夜桜に帰る。
2度と沙彩ちゃん泣かせない。
運命共同体とか上等じゃん。
……色々考えたんだよ、自分のこともまともに守れなくて、沙彩ちゃんボロボロにして、離れた方がいいんじゃないかって」
「今の一瞬でそんなこと考えてたの?」
「そう……でも、僕が無理だから。
沙彩ちゃんがいないともう、それこそ死にたくなっちゃうから」
……あのときも、そうか。
沙彩ちゃんのこと守れないのが怖くて逃げた。
あの言葉に嘘がないならば、ちゃんと昔から、私のことを考えていてくれたらしい。
そうなら、私にだって迷いはない。
「ちゃんと、陽向の後ろは守るから。
いつも通り暴れてもらって」
「……腕は?」
「使わなきゃ支障ないでしょ。
右腕はまだいける、殴られる前に殴っちゃえばこっちのもんだよ」
私は地面を踏みしめる。
背後で陽向が笑った気がした。
「いっつも信じてるよ」
私たちは陽向のその言葉を皮切りに、戦火を広げた。
でも、沙彩ちゃんのことは守るよ。ごめん、今更腹括った。
絶対生きたまま夜桜に帰る。
2度と沙彩ちゃん泣かせない。
運命共同体とか上等じゃん。
……色々考えたんだよ、自分のこともまともに守れなくて、沙彩ちゃんボロボロにして、離れた方がいいんじゃないかって」
「今の一瞬でそんなこと考えてたの?」
「そう……でも、僕が無理だから。
沙彩ちゃんがいないともう、それこそ死にたくなっちゃうから」
……あのときも、そうか。
沙彩ちゃんのこと守れないのが怖くて逃げた。
あの言葉に嘘がないならば、ちゃんと昔から、私のことを考えていてくれたらしい。
そうなら、私にだって迷いはない。
「ちゃんと、陽向の後ろは守るから。
いつも通り暴れてもらって」
「……腕は?」
「使わなきゃ支障ないでしょ。
右腕はまだいける、殴られる前に殴っちゃえばこっちのもんだよ」
私は地面を踏みしめる。
背後で陽向が笑った気がした。
「いっつも信じてるよ」
私たちは陽向のその言葉を皮切りに、戦火を広げた。