綺桜の舞う
「……っ、やだ、」
「いや、俺は早く帰って病院行きたいんだよ。
また薬合わなくなったかも。酒じゃないだるさが酷い」
よくみると、湊くんのおでこには脂汗。
いつもなら、ナチュラルにふわっとしている髪も、ここまででどれほど心労を負わせてしまったのか汗が滴っている。
「今この体調で、族の総長と、挙げ句組の人間を構えるほどいい身体してないから。
できれば叶奏との戦いはここで終わらせたい」
いつにもなく、イライラした顔で、吹き抜けの上と、自分の背後を気にする湊くん。
次の瞬間、私はものみたいに抱き上げられて、浮遊した感覚を覚えた。湊くんが後ろに飛びのいたからだ。
それとほぼ同時に、拳銃の発砲音が聞こえた。
振り返るとさっきまで私たちが立っていた床にめり込んだ煙。
吹き抜けの上には、ガタイのいい、おじ様。
手には、拳銃。
「……じゅ、う……」
「ったく、見たことある顔がこうも勢揃いすると、気持ち悪い」
「いや、俺は早く帰って病院行きたいんだよ。
また薬合わなくなったかも。酒じゃないだるさが酷い」
よくみると、湊くんのおでこには脂汗。
いつもなら、ナチュラルにふわっとしている髪も、ここまででどれほど心労を負わせてしまったのか汗が滴っている。
「今この体調で、族の総長と、挙げ句組の人間を構えるほどいい身体してないから。
できれば叶奏との戦いはここで終わらせたい」
いつにもなく、イライラした顔で、吹き抜けの上と、自分の背後を気にする湊くん。
次の瞬間、私はものみたいに抱き上げられて、浮遊した感覚を覚えた。湊くんが後ろに飛びのいたからだ。
それとほぼ同時に、拳銃の発砲音が聞こえた。
振り返るとさっきまで私たちが立っていた床にめり込んだ煙。
吹き抜けの上には、ガタイのいい、おじ様。
手には、拳銃。
「……じゅ、う……」
「ったく、見たことある顔がこうも勢揃いすると、気持ち悪い」