綺桜の舞う
それからまた半年が経って、俺は小学校に入学してすぐに、優しい家族に引き取られた。
それが今の家。
俺の病気のことも知った上で、俺の過去も知った上で、それでも俺を引き取ってくれるらしかった。
幼ながらに、涙が止まらなかったのを覚えている。
世界はまだ、俺を見捨てていなかった。
一方伊織は、施設を出なかった。
伊織は自分の意思で施設を出ないと、言い張っていた。
どうせ迷惑をかけるだけだから、と眉をハの字にして笑っていたのを今でも忘れない。
実際、今も一応施設の人間ってことになっている。ラブホだったり、倉庫だったりに寝泊まりしてるけど。
中学2年のとき、義理の両親と義理の姉と、伊織と。
俺は順風満帆だった。
そんな時に、俺は8年ぶりに倒れた。
伊織と出かけている時で、俺は伊織が救急車を呼んでくれたことで、難なく体調は戻った。
しかし、伊織が気にならないはずもなく、俺は伊織に一切合切を話した。
実の親のことも病気のことも全部。
いつ死ぬかわからないことも、もちろん。
それが今の家。
俺の病気のことも知った上で、俺の過去も知った上で、それでも俺を引き取ってくれるらしかった。
幼ながらに、涙が止まらなかったのを覚えている。
世界はまだ、俺を見捨てていなかった。
一方伊織は、施設を出なかった。
伊織は自分の意思で施設を出ないと、言い張っていた。
どうせ迷惑をかけるだけだから、と眉をハの字にして笑っていたのを今でも忘れない。
実際、今も一応施設の人間ってことになっている。ラブホだったり、倉庫だったりに寝泊まりしてるけど。
中学2年のとき、義理の両親と義理の姉と、伊織と。
俺は順風満帆だった。
そんな時に、俺は8年ぶりに倒れた。
伊織と出かけている時で、俺は伊織が救急車を呼んでくれたことで、難なく体調は戻った。
しかし、伊織が気にならないはずもなく、俺は伊織に一切合切を話した。
実の親のことも病気のことも全部。
いつ死ぬかわからないことも、もちろん。