綺桜の舞う
「そっか……」
「……あと、薫風だけど。悪いけど勝手に俺が警察に、ケンカしましたごめんなさい〜って言ったわ。……その、警察来るまでに組の人間ら全員跡形もなく、一瞬で撤退してったんだよ。……気絶してた組長でさえもな」
「……あぁ、だと、思った」
それからすぐに主治医がやってきて、せこせこと診察して、今後の話をして、いそいそ出て行った。
戻ってきた伊織はフゥッと息をつく。
「ため息が深いぞ」
「ちげーっての。深呼吸」
「なにそんな緊張してんだよ」
「……俺との約束、覚えてる?」
「何?中学の時のやつ?」
「そう」
「決闘」
「じゃない方」
「……あぁ、デート?」
「うん。ちゃんと、言った」
「おぉ、どーだった?」
「今のタイミングで言ってくんなってブチギレられたよ?
……受験後に出直します」
「……ご愁傷様」
それでも伊織はどこか嬉しそうで。
「ほんとに好きなんだな」
「……まぁ」
「……あと、薫風だけど。悪いけど勝手に俺が警察に、ケンカしましたごめんなさい〜って言ったわ。……その、警察来るまでに組の人間ら全員跡形もなく、一瞬で撤退してったんだよ。……気絶してた組長でさえもな」
「……あぁ、だと、思った」
それからすぐに主治医がやってきて、せこせこと診察して、今後の話をして、いそいそ出て行った。
戻ってきた伊織はフゥッと息をつく。
「ため息が深いぞ」
「ちげーっての。深呼吸」
「なにそんな緊張してんだよ」
「……俺との約束、覚えてる?」
「何?中学の時のやつ?」
「そう」
「決闘」
「じゃない方」
「……あぁ、デート?」
「うん。ちゃんと、言った」
「おぉ、どーだった?」
「今のタイミングで言ってくんなってブチギレられたよ?
……受験後に出直します」
「……ご愁傷様」
それでも伊織はどこか嬉しそうで。
「ほんとに好きなんだな」
「……まぁ」