綺桜の舞う
「俺から話すよ。多分、湊くんは昨日総長から聞いてくれてると思うんだけど。
夜桜は2年前姿を消した。これは知ってるよね」
「そうだね」
「その理由は総長。
当時、次の総長に指名されていたあいつは当たり前に最前線で戦っていた。
だけど、隙を狙われた味方を守るために飛び出して、意識を失って、1ヶ月目を覚さなかった重体になった」
「……」
「やっと目を覚ましたときには、2年分の記憶がすっぽり抜け落ちてた」
ゴクリ、と喉の音が聞こえた気がする。
一番最初に声を出したのは陽向。
表情は誰よりも落ち着いている。
「……どういう、こと」
「あの人は、あの抗争を覚えていない。
それどころか俺たちと出会った頃の記憶もない。
幼なじみの俺のことは覚えてたけど、他のメンツは見知らぬ人、って。そういう感じだった」
夜桜は2年前姿を消した。これは知ってるよね」
「そうだね」
「その理由は総長。
当時、次の総長に指名されていたあいつは当たり前に最前線で戦っていた。
だけど、隙を狙われた味方を守るために飛び出して、意識を失って、1ヶ月目を覚さなかった重体になった」
「……」
「やっと目を覚ましたときには、2年分の記憶がすっぽり抜け落ちてた」
ゴクリ、と喉の音が聞こえた気がする。
一番最初に声を出したのは陽向。
表情は誰よりも落ち着いている。
「……どういう、こと」
「あの人は、あの抗争を覚えていない。
それどころか俺たちと出会った頃の記憶もない。
幼なじみの俺のことは覚えてたけど、他のメンツは見知らぬ人、って。そういう感じだった」