綺桜の舞う

「じゃあ、私が勝ったら、同盟組んでその形で私たちのことお預かりして欲しい。もちろん、対等な立場で」
「いーよ?叶奏ちゃんが俺に勝ったらね?」


別に、伊織も普通に強い。
族立ち上げる前から、ただのヤンキーだったわけだし。それなりに場数は踏んでる。


「下行こうか。広いとこでやろ?」
「うーん……」


あまり乗り気じゃない姫野。
俺は陽向を抱き上げて、そのまま下に降りる。


「みーにゃん、僕重い?」
「いや、まあまあだと思う」
「みーにゃん力持ちだ」

下に降りたら、既に倉庫の真ん中が丸く空洞化されている。


「陽向、合図出して」
「レディー……ふぁいっ!」


陽向を床に下ろすと、可愛らしい合図を出して、2人の動き出しを確認。
とは言っても動いたのは伊織だけ。
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