綺桜の舞う
◇ ◇ ◇
蛍が朔と出会ったのは、2年前。
中学3年生に上がってすぐくらいのこと。
その頃の蛍は、お家に新しいパパが来て、おうちにいづらくなっていた。
しかも1週間くらいした頃から暴力振るわれるようになって、あっ、蛍はここにいちゃいけないんだ、って思ってた。
その日は、たまたまママが残業で、帰りが遅くて。
おうちにパパと2人きり。
当たり前みたいに殴って来るパパが怖くて。
その日、蛍は、初めてパパのことを殴って逃げた。
家を出て気づいたら、繁華街にいて。夜の街。ホテル街。あぁ、道間違えちゃったって。
「ねえ君、こんな時間に何してるの?」
話しかけてきたのは金髪のおにーさん。
普通の人、って感じではなくて、ガラが悪くて。
「俺と一緒に遊ばね?ほら、そこに、ホテルもあるし?」
蛍の耳元でそう呟いたおにーさんは蛍の腕を掴んだ。
蛍はそれが気持ち悪くて、仕方なくて、振り払おうとしたけど、無理で。
パパを殴ったときみたいに、殴ろって思ったときに、
蛍が朔と出会ったのは、2年前。
中学3年生に上がってすぐくらいのこと。
その頃の蛍は、お家に新しいパパが来て、おうちにいづらくなっていた。
しかも1週間くらいした頃から暴力振るわれるようになって、あっ、蛍はここにいちゃいけないんだ、って思ってた。
その日は、たまたまママが残業で、帰りが遅くて。
おうちにパパと2人きり。
当たり前みたいに殴って来るパパが怖くて。
その日、蛍は、初めてパパのことを殴って逃げた。
家を出て気づいたら、繁華街にいて。夜の街。ホテル街。あぁ、道間違えちゃったって。
「ねえ君、こんな時間に何してるの?」
話しかけてきたのは金髪のおにーさん。
普通の人、って感じではなくて、ガラが悪くて。
「俺と一緒に遊ばね?ほら、そこに、ホテルもあるし?」
蛍の耳元でそう呟いたおにーさんは蛍の腕を掴んだ。
蛍はそれが気持ち悪くて、仕方なくて、振り払おうとしたけど、無理で。
パパを殴ったときみたいに、殴ろって思ったときに、