諦めさせてよ 九条くん

「っ…」


「顔真っ赤～かわいい～」


「いっいいから…好きとかそういうのじゃない」


そうだよ、好きじゃない。


九条くんには彼女がいるんだよ？


頑張ったんだから


九条くんなんてなんでもないんだから



「ほんとに好きじゃないの？」


「…うん、好きじゃない」


ほんとにほんと。

…………


「うそでしょ」

「…うん、うそかも」


気づいたら声に出してた

改めて慌てる

やっぱり好きなんだ、


「…ふうかぁ～、どうしよう、」

「だから告りなって」

「むり！」

「ってかいつから好きなの？」

「…中学一年生、」

「…は？」

「ほんと」

「いやまだ何も言ってないけど」

「うん…」

「拗らせてんね、」

「うん…」

「告りなよ」

「むり！」

「じゃあ諦めるの…？」

「…うん」