My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 6【最終章】

 それを聞いてどきっとする。
 あいつらとは例の術士の海賊のことだろう。アヴェイラと言っただろうか。

(そうか、いよいよなんだ……)

 と、グリスノートはその視線を端の方に座るラグへ向けた。

「まぁ、今回はこっちにも強力な用心棒が乗ってるからな、軽~く突破できるとは思うが。頼んだぜ、ラグ」

 ラグは彼を一瞥しただけですぐに視線を外してしまったが、グリスノートは特に気を悪くしたふうでもなくもう一度皆を見渡した。

「てぇわけで、今日も任せたぜてめぇら!」
「アイアイサー!」

 皆がガタガタと立ち上がり食堂を出ていくのを見送っていると。

「頼りにしてますね、ラグさん!」
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