My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 6【最終章】
アヴェイラも慣れた様子で言い返す。
「ふんっ、そっちはまた随分と無様な格好だったじゃないさ」
鼻で笑われグリスノートが大きく舌打ちをした。
「うるせぇな。こいつがいきなり飛ぶもんだからよ。危うく落とされるとこだったっつーの」
そうグリスノートがぶちぶちと愚痴っているときだ。傍らに立つラグの身体がみるみる縮んでいき、海賊たちがどよめき立った。
アヴェイラもそれには流石に驚いたようで。
「――ど、どういうことだい。ラグ・エヴァンス、あんたそれ」
「それより、話ってなんなんだよ。聞いてやるからさっさとカノンとフィルを解放しろ」
グリスノートに言われ、小さくなったラグを指さしていたアヴェイラはその手をゆっくりと下ろした。
「ふん、せっかちだねぇ」
「てめぇのためでもあるんだよ。いいから早くしろ!」
イラついたように急かすグリスノート。
「はぁ? あたしのため? ふん、よくわからないけど、そんなに聞きたいなら聴かせてやろうじゃないさ、あたしの“歌”をね!」
「歌ぁ!?」
グリスノートが素っ頓狂な声を上げ、ラグも眉をしかめた。
祈るように縛られている両手を強く握り締める。
そして、アヴェイラは彼の前で私が教えた“歌”を歌いはじめた。
「ふんっ、そっちはまた随分と無様な格好だったじゃないさ」
鼻で笑われグリスノートが大きく舌打ちをした。
「うるせぇな。こいつがいきなり飛ぶもんだからよ。危うく落とされるとこだったっつーの」
そうグリスノートがぶちぶちと愚痴っているときだ。傍らに立つラグの身体がみるみる縮んでいき、海賊たちがどよめき立った。
アヴェイラもそれには流石に驚いたようで。
「――ど、どういうことだい。ラグ・エヴァンス、あんたそれ」
「それより、話ってなんなんだよ。聞いてやるからさっさとカノンとフィルを解放しろ」
グリスノートに言われ、小さくなったラグを指さしていたアヴェイラはその手をゆっくりと下ろした。
「ふん、せっかちだねぇ」
「てめぇのためでもあるんだよ。いいから早くしろ!」
イラついたように急かすグリスノート。
「はぁ? あたしのため? ふん、よくわからないけど、そんなに聞きたいなら聴かせてやろうじゃないさ、あたしの“歌”をね!」
「歌ぁ!?」
グリスノートが素っ頓狂な声を上げ、ラグも眉をしかめた。
祈るように縛られている両手を強く握り締める。
そして、アヴェイラは彼の前で私が教えた“歌”を歌いはじめた。