My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 6【最終章】
「カノン!」
「はい!?」
いきなりグリスノートに名指しされ、びくっと肩が跳ねる。
そのまま手招きされて私はセリーンと共に彼の近くへと移動した。
グリスノートはそんな私に短く囁く。
「とりあえず今は話を合わせとけ」
「え……」
なんだか覚えのある台詞に嫌な予感のした直後、グリスノートは私の肩を軽く引き寄せ大声で言い放った。
「こいつが俺の嫁のカノンだ! 覚えとけ!!」
(やっぱりーーーー!?)