My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 6【最終章】
「私もそのつもりだ」
セリーンに続いて私も頷く。
「うん。そうだね。アジルさん、絶対何か知ってそうだったし」
何か隠していそうな彼と、もう一度ちゃんと話をしてみたい。
それにセリーンの言う立ち入り禁止の先も気にかかる。
「それでも突っぱねられたら……カノン、お前の出番かもしれないぞ」
「え?」
セリーンが意味ありげな笑みを浮かべていた。
「止める奴らを片っ端から眠らせて、強行突破」
「えっ!?」
「というやり方もある。まぁ、最終手段だがな。一番平和的ではあるだろう?」
確かにそうかもしれない。けれど……。