ヤマジ君の…ヒミツ★
きっとあの箱にはチョコレートが入っているんだ。
バレンタインに渡すことのできなかったチョコレートが。
井川加奈子はそれをずっと鞄の中に入れたままだったのだろう。
大事に大事に……。
渡す勇気のないその箱を。
「それ、オレに?」
井川加奈子は相変わらず耳を真っ赤に染めたままコクンと頷いた。
「もらっていい?」
ヤマジ君は井川加奈子の手からそっとチョコを受け取った。
誰からもチョコを受け取ろうとしなかったあのヤマジ君が。
彼が欲しかったのはきっと世界にたった一つしかないチョコ。
井川加奈子からのチョコレートだったのだろう。
バレンタインに渡すことのできなかったチョコレートが。
井川加奈子はそれをずっと鞄の中に入れたままだったのだろう。
大事に大事に……。
渡す勇気のないその箱を。
「それ、オレに?」
井川加奈子は相変わらず耳を真っ赤に染めたままコクンと頷いた。
「もらっていい?」
ヤマジ君は井川加奈子の手からそっとチョコを受け取った。
誰からもチョコを受け取ろうとしなかったあのヤマジ君が。
彼が欲しかったのはきっと世界にたった一つしかないチョコ。
井川加奈子からのチョコレートだったのだろう。