ヤマジ君の…ヒミツ★
そんな言葉を残してヤマジ君は颯爽と去って行ってしまった。


はぁあああああ?


何?

わざと間違ってたの?


信じられない。

ヤマジ君は天使なんかじゃないっ!


悪魔だよっ。


意地悪、悪魔っ!!




「じゃ、オレらも後ちょっとしたら帰るか。今行ったら二人に追いつきそうやしな」


工藤聡史があたしの頭の上にポンッと手を乗せた。

やっぱり、用事があるなんてウソだったんだ。


この人って場の空気を読むのが上手いっていうか……意外に周りが見えている人なんだな、なんてちょっと見直しちゃう。


「工藤聡史ぃ……」


あたしは工藤聡史の背中に呟いた。

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