ヤマジ君の…ヒミツ★
工藤聡史は実はすごくいいヤツなのかもしれない。
甘いミルキーを口の中で溶かしながらそんなこと考えていた。
さっき「用事がある」ってウソまでついて、ヤマジ君達を二人で帰らせたのは、きっと二人のためだけじゃない。
あたしが、二人が仲良くしている姿を見なくて済むようにって、考えてくれたのかもしれない。
彼が女の子に人気があるのは、きっとルックスのせいばかりじゃない。
わざと意地悪なこと言ったり、横柄な態度を取るかと思ったら、ふいにこんな風に優しさを見せるから。
だから女の子は彼に夢中になるのかも。
「何?」
あたしの視線に気付いた工藤聡史が腰をかがめてあたしの顔を覗き込む。
「べっつにー」
あたしはプイッと視線をそらした。
「あ、ひょっとして、オレに惚れた?」
工藤聡史はクスクス笑ってる。
「バッカじゃない? バッカじゃない? うぬぼれんといてよね。誰がアンタなんかを……」
あたしは工藤聡史に背を向けると教官室を後にした。
甘いミルキーを口の中で溶かしながらそんなこと考えていた。
さっき「用事がある」ってウソまでついて、ヤマジ君達を二人で帰らせたのは、きっと二人のためだけじゃない。
あたしが、二人が仲良くしている姿を見なくて済むようにって、考えてくれたのかもしれない。
彼が女の子に人気があるのは、きっとルックスのせいばかりじゃない。
わざと意地悪なこと言ったり、横柄な態度を取るかと思ったら、ふいにこんな風に優しさを見せるから。
だから女の子は彼に夢中になるのかも。
「何?」
あたしの視線に気付いた工藤聡史が腰をかがめてあたしの顔を覗き込む。
「べっつにー」
あたしはプイッと視線をそらした。
「あ、ひょっとして、オレに惚れた?」
工藤聡史はクスクス笑ってる。
「バッカじゃない? バッカじゃない? うぬぼれんといてよね。誰がアンタなんかを……」
あたしは工藤聡史に背を向けると教官室を後にした。