ヤマジ君の…ヒミツ★
「ん……」
ヤマジ君はコクンと小さく頷く。
「あ……。ホコリついてんで」
工藤聡史は、そう言うとヤマジ君のサラサラの髪に触れて、小さな糸くずのようなものをつまんで、それを見せた。
「サンキュ」
小柄なヤマジ君は工藤聡史を見上げてそう答えた。
ううっ……。
薔薇が見える。
二人の背後に薔薇が見えるっ。
しかもなぜか紫色の薔薇が……!!
これって……ひょっとしてそういうこと?
はぁはぁはぁ……。
あたしは自分で導き出した事実に興奮を覚えて、うっとりした目で二人を見つめる。