ヤマジ君の…ヒミツ★
「お前、なんで起こしてくれへんねんっ!」


工藤聡史は、肩で息をしながらネクタイを緩める。

よっぽど慌ててきたのか、心なしか髪型がいつもより乱れている。


「何度も起こしたよ。でも、サトシ起きねーんだもん」


ヤマジ君は呆れ顔を向けたかと思ったら、プイっと背を向けてまた歩き出した。

あたしもその横をパタパタとついてく。


な、何……?

起こすとかどうとか。


この会話から察するに、ひょっとして昨夜この二人は……。


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