ヤマジ君の…ヒミツ★
「や……ヤマジ君? あの……体大丈夫なの?」
昨日は不眠で一晩中工藤聡史の相手をして、今日は大釜先生と……。
あたしはヤマジ君の細い体が壊れちゃうんじゃないかと心配でしょうがなかった。
「うん。多分……大丈夫」
ヤマジ君はあたしに心配かけまいとしているかのように力なく微笑む。
その笑顔はなんだか痛々しくて……見ているだけで胸がキュっと苦しくなった。
「たまには先生の相手もしてやらないとね。あの人、すぐ拗ねるんだ」
ヤマジ君てば……。
なんて優しいの。
お人好しなのは、あたしじゃなくて……きっとアナタの方だよ。
――天使だ。
天使降臨。
みんなに平等に愛を注ぐ。
これこそ万人愛なのね。
感動で視界が霞む。
あたしはそっと目頭を押さえた。
「じゃ、オレもう行くね。バイバイ……黄桜さん」
あたしは両手で拳を作ってギュっと握り締め、ファイトってポーズを取った。
「頑張って! ……ヤマジ君」
「……て、桜田だけどね……どんどん名前違っていっちゃってるけどね……」という呟きは、すでに部屋を出て行ってしまったヤマジ君には届かなかっただろう。
昨日は不眠で一晩中工藤聡史の相手をして、今日は大釜先生と……。
あたしはヤマジ君の細い体が壊れちゃうんじゃないかと心配でしょうがなかった。
「うん。多分……大丈夫」
ヤマジ君はあたしに心配かけまいとしているかのように力なく微笑む。
その笑顔はなんだか痛々しくて……見ているだけで胸がキュっと苦しくなった。
「たまには先生の相手もしてやらないとね。あの人、すぐ拗ねるんだ」
ヤマジ君てば……。
なんて優しいの。
お人好しなのは、あたしじゃなくて……きっとアナタの方だよ。
――天使だ。
天使降臨。
みんなに平等に愛を注ぐ。
これこそ万人愛なのね。
感動で視界が霞む。
あたしはそっと目頭を押さえた。
「じゃ、オレもう行くね。バイバイ……黄桜さん」
あたしは両手で拳を作ってギュっと握り締め、ファイトってポーズを取った。
「頑張って! ……ヤマジ君」
「……て、桜田だけどね……どんどん名前違っていっちゃってるけどね……」という呟きは、すでに部屋を出て行ってしまったヤマジ君には届かなかっただろう。