ヤマジ君の…ヒミツ★
大袈裟なぐらい首をブンブンとふる。


ヤマジ君のためにも、なんとかここは上手く切り抜けなくては……。


「え……えーと……もう帰ったんちゃうかなぁ?」


しきりに眼鏡のフレームを触った。


これは焦っている時のあたしのクセだ。


「ふーん」


工藤聡史はまるで全てを見透かすような鋭い視線であたしの眼鏡の奥まで覗こうとする。


や……やばい。

何かを感じているのだろうか。

こ……この人、意外に鋭いのかも!


あたしの顔と背後にあるドアを交互に見つめる工藤聡史。


「……で、はる子ちゃんは何してるん?」



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