片思いー終わる日はじめる日ー
「ガキばっかりだな、この学校は……」
泣きそうなのに思わずふり返っちゃったのは、さっきまで異世界人だった出席番号2番が、今度ははっきりつぶやいたから。
「……っ……」
いきなり目があってしまったのは計画外だったとはいえ。
見たい見たいと思っていた顔が目の前にある。
さっきはてっぺんしか見えなかったくせっ毛が、今、はらっと落ちておでこにかかった。
その下のまっすぐでそろった眉毛と、くっきり二重の猫みたいな目。
つんとした鼻で左右にシンメトリーなタマゴ型の輪郭。
石川ほどじゃないけど、ほどよく日に焼けていて。文庫本なんか読んでいるよりは外でワーワーやっているほうが似合いそうなのに。
石川とちがって、見るからにオトナっぽいかんじなのはなんでだろう。
眉毛の間に、シワなんか寄せちゃってるから?
でも……。
だんだん突きだしてくる唇が、そこだけ、やんちゃボーズみたいだ。
ま…あ、母さんの目も、まんざらじゃないかも? って、納得できるほどには悔しいけどカッコイイ。
「…………」
うん?
すっかり観察には満足したのに、そのまま彼を見つめちゃったのは、彼がなんだか知っているひとみたいに思えてきたからだ。
だれ?
なんだか、最近どこかで……。
やだ。思い出せない。気持ち悪い。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
泣きそうなのに思わずふり返っちゃったのは、さっきまで異世界人だった出席番号2番が、今度ははっきりつぶやいたから。
「……っ……」
いきなり目があってしまったのは計画外だったとはいえ。
見たい見たいと思っていた顔が目の前にある。
さっきはてっぺんしか見えなかったくせっ毛が、今、はらっと落ちておでこにかかった。
その下のまっすぐでそろった眉毛と、くっきり二重の猫みたいな目。
つんとした鼻で左右にシンメトリーなタマゴ型の輪郭。
石川ほどじゃないけど、ほどよく日に焼けていて。文庫本なんか読んでいるよりは外でワーワーやっているほうが似合いそうなのに。
石川とちがって、見るからにオトナっぽいかんじなのはなんでだろう。
眉毛の間に、シワなんか寄せちゃってるから?
でも……。
だんだん突きだしてくる唇が、そこだけ、やんちゃボーズみたいだ。
ま…あ、母さんの目も、まんざらじゃないかも? って、納得できるほどには悔しいけどカッコイイ。
「…………」
うん?
すっかり観察には満足したのに、そのまま彼を見つめちゃったのは、彼がなんだか知っているひとみたいに思えてきたからだ。
だれ?
なんだか、最近どこかで……。
やだ。思い出せない。気持ち悪い。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」