【完】今夜も愛してあげる。




家事が苦手な私に代わって、文句ひとつ言わず全て彼がしてくれる。



たまに一人で慣れない料理をしてみたら案の定失敗して、食べなくていいですよと言ったのに残さず完食し美味しいと微笑んでくれた。



さらに味付けや火加減をこうしたらもっと美味しくなるよ、と実演しながらリメイクしてしまう器用さ。




どこまでパーフェクトなのこの人は。

私ここにいる意味ある?





「…どうした?箸が止まってるけど、不味かった?」



「いえ、いつも湊叶さんに何かしてもらってばかりで、私は全然役に立ててないなと思って……」




「何だ、そんなことか。気にする必要ない。
ただ俺の傍にいてくれるだけでいいんだ。
もう少し夜の方の体力をつけて欲しいとは思うけど」




精のつくものを食べさせようか、と爽やかな笑顔で言われた時むせたのは私のせいじゃない。


私が体力ないのもあるけど、湊叶さんが有り余り過ぎてるんです!!




彼に対して困ることは、情事の時間が長くて激しいこと、



そして仕事の許す限りどこにでもついてくることだ。





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