【完】今夜も愛してあげる。
彼は絶対に妊娠させたいようで、終わったら私の性器を指で広げて「結構出したよな。これで孕んでいるといいんだけど……」と毎回呟いている。怖い。
なんだか子どもをあやすような口調で言いくるめられるのが納得いかない。
妊娠させようとしてくる真の目的は何なのか。
もし本当に子供を産んでしまったら、私は働いていないから湊叶さんの収入に頼らないといけなくなる。
こうなったら無理矢理にでも離婚してもらうしかないと思い、大事な話があると椅子に座らせて、客室にあるテーブルに離婚届を置いた。
「私、他に好きな人ができたんです。湊叶さんには悪いけど、その人の事が忘れられないので離婚してくださ……」
ダンッ!!
っ!?
その先は口にするなと言わんばかりにテーブルが強く叩かれ、心臓が止まるかと思った。
「何言ってるんだ………そう言われて許すとでも思ったか?」