【完】今夜も愛してあげる。




それに、いつだって最高の歌声とダンスを魅せてくれるからそれで充分。


見返りが欲しい訳じゃない。

推しが幸せなら、笑顔でいてくれるなら、私も幸せなの。



大好きな推しを馬鹿にされてまで、結婚生活を続ける理由なんてない。



イケメンと高収入に釣られて結婚してしまった私は、どれだけ愚かだったのか今更気づく。


自力でルートを変更をすることにする。



どれだけはぐらかされようが、離婚してやると決心した。



帰宅した彼に話がある、と伝えると「奇遇だな、俺もだ」と小さな紙袋を手渡して来る。



「智沙に似合いそうなランジェリーを見つけて買ってみた、店で買うのかなり恥ずかしかったけど」と照れたようにはにかむ。


下着とかどうでもいい。もう別れるから。








< 91 / 200 >

この作品をシェア

pagetop