すてきな天使のいる夜に
ーside 沙奈ー
いつの間にか寝ちゃってたんだ…。
携帯で、時間を確認すると10時になっていた。
受験勉強や、最近は考え事もしていたからこんなにゆっくり眠れたのは久々だった。
体を起こすと、頭に重りを乗せられているかのような感覚に襲われていた。
「寝すぎちゃったかな…。」
そう呟くと、今までにないような息苦しさが押し寄せ、止まりようのない咳が私を苦しめた。
「苦しい…。」
私、死ぬのかな。
これが、喘息なの?
ベッドから動くことができず、ひたすら苦しくて私は意識を失いそうになっていた。
翔太…。
紫苑…。
誰か、私を…。
助けて…。
どうすれば止まる?
私はこのまま死ぬの?
嫌だよ…。
死にたくない。
そんなことを考えていると、誰かが私の部屋に入ってきた。
「沙奈!?
大丈夫か!」
翔太…。
「翔…
私、死ぬ…の?
嫌…。
死にたくないよ…。」
「沙奈、大丈夫だ。
馬鹿なこと言うな。
沙奈を死なせたりしない。
吸入すれば落ち着くから。
頼む、ゆっくりでいいから薬を吸ってくれないか?」
翔太の言葉を、何とか落ち着きながら聞き私は翔太の合図でゆっくりと薬を吸いながら、呼吸を整えることができた。
「まだ、喘鳴が出てる…。
沙奈、今苦しいだろう。」
翔太の言葉に、私は頷いていた。
さっきよりは苦しくない。
だけど、まだ喉に残ってる感覚がする。
それより…。
正直、自分でも驚いている。
こんなに、死にたくない。
生きたいと思ったのは初めてだった。
今まで全てどうでもよくて、だからこそ何も自分で決めることができなかった。
だけど、あの日は違った。
翔太と紫苑が、私を救ってくれたあの日は違った。
あの頃の私は、自分の意思なんてないって思っていた。
翔太と紫苑に手を取られ優しい光の中へ連れられ引かれるような感覚になっていた。
今、はっきりと分かった。
ずっと、自分の意思なんていらないと思っていたけど、あの日から自分の心の声が大きくなって、気づいたら少しずつ自分の心の声を聞くことができるようになったんだろうか。
全て、どうでもよかった。
あの日から、モノクロに見えていた世界が2人と出会ってから色とりどりの世界に見えていたんだね。
いつの間にか寝ちゃってたんだ…。
携帯で、時間を確認すると10時になっていた。
受験勉強や、最近は考え事もしていたからこんなにゆっくり眠れたのは久々だった。
体を起こすと、頭に重りを乗せられているかのような感覚に襲われていた。
「寝すぎちゃったかな…。」
そう呟くと、今までにないような息苦しさが押し寄せ、止まりようのない咳が私を苦しめた。
「苦しい…。」
私、死ぬのかな。
これが、喘息なの?
ベッドから動くことができず、ひたすら苦しくて私は意識を失いそうになっていた。
翔太…。
紫苑…。
誰か、私を…。
助けて…。
どうすれば止まる?
私はこのまま死ぬの?
嫌だよ…。
死にたくない。
そんなことを考えていると、誰かが私の部屋に入ってきた。
「沙奈!?
大丈夫か!」
翔太…。
「翔…
私、死ぬ…の?
嫌…。
死にたくないよ…。」
「沙奈、大丈夫だ。
馬鹿なこと言うな。
沙奈を死なせたりしない。
吸入すれば落ち着くから。
頼む、ゆっくりでいいから薬を吸ってくれないか?」
翔太の言葉を、何とか落ち着きながら聞き私は翔太の合図でゆっくりと薬を吸いながら、呼吸を整えることができた。
「まだ、喘鳴が出てる…。
沙奈、今苦しいだろう。」
翔太の言葉に、私は頷いていた。
さっきよりは苦しくない。
だけど、まだ喉に残ってる感覚がする。
それより…。
正直、自分でも驚いている。
こんなに、死にたくない。
生きたいと思ったのは初めてだった。
今まで全てどうでもよくて、だからこそ何も自分で決めることができなかった。
だけど、あの日は違った。
翔太と紫苑が、私を救ってくれたあの日は違った。
あの頃の私は、自分の意思なんてないって思っていた。
翔太と紫苑に手を取られ優しい光の中へ連れられ引かれるような感覚になっていた。
今、はっきりと分かった。
ずっと、自分の意思なんていらないと思っていたけど、あの日から自分の心の声が大きくなって、気づいたら少しずつ自分の心の声を聞くことができるようになったんだろうか。
全て、どうでもよかった。
あの日から、モノクロに見えていた世界が2人と出会ってから色とりどりの世界に見えていたんだね。