夢みたもの
━・┼・━・┼・━・┼・━
そう 思い出した。
わずかな期間だったけれど、とても幸せだった記憶。
幸せ過ぎて、失った事が認められなくて
辛い記憶と一緒に心の奥にしまいこんでいた。
今、目の前に居るのは、あの頃よりずっと大人になったユーリ。
昔と変わらず、綺麗に整った顔立ち。
でも。
あたしはユーリを見つめながら、内心で首をかしげた。
あたしより2歳年上のユーリが、同学年の編入生?
雰囲気も昔と違っている。
何より、あの綺麗な声は・・・・
どうして声が出ないの?
そんなあたしの考えを読んだかのように、ユーリはノートにペンを走らせる。
『色々あって・・・君に会いに来るのが遅くなった』
「そう」
『あれから少しして 引き取られたって聞いていた』
「え?」
続けて書かれた言葉を、あたしはまじまじと見つめた。
・・・・あれから・・?
『今の家族がそう?』
「・・・あ・・・」
気にかけてくれていた。
あの時別れて、それで終わりじゃなかったんだ。
あたしは少し驚きつつ、その事が凄く嬉しくて、何度も頷いた。
そう 思い出した。
わずかな期間だったけれど、とても幸せだった記憶。
幸せ過ぎて、失った事が認められなくて
辛い記憶と一緒に心の奥にしまいこんでいた。
今、目の前に居るのは、あの頃よりずっと大人になったユーリ。
昔と変わらず、綺麗に整った顔立ち。
でも。
あたしはユーリを見つめながら、内心で首をかしげた。
あたしより2歳年上のユーリが、同学年の編入生?
雰囲気も昔と違っている。
何より、あの綺麗な声は・・・・
どうして声が出ないの?
そんなあたしの考えを読んだかのように、ユーリはノートにペンを走らせる。
『色々あって・・・君に会いに来るのが遅くなった』
「そう」
『あれから少しして 引き取られたって聞いていた』
「え?」
続けて書かれた言葉を、あたしはまじまじと見つめた。
・・・・あれから・・?
『今の家族がそう?』
「・・・あ・・・」
気にかけてくれていた。
あの時別れて、それで終わりじゃなかったんだ。
あたしは少し驚きつつ、その事が凄く嬉しくて、何度も頷いた。