夢みたもの
「‥‥まぁ、どう受け取るかは雪村さん次第だけど‥」
肩をすくめた宮藤君に大きく頷き返したあたしは、その瞬間、ふと気付いた事実に表情が強張っていくのを感じた。
「あ‥でも‥‥」
あたしはため息を吐いてうつむいた。
「航平‥目も合わせてくれないのに‥‥」
宮藤君の言葉に浮かれていたけれど‥‥状況は全然変わっていない。
浮かれていた心が一瞬で萎んで、嬉しさの反動は前より気持ちを落ち込ませる。
どうしたら前みたいな関係に戻れるのか‥、その為に何をしたら良いのか‥‥見当もつかない。
「それは、それぞれが変わるしかないよ」
見兼ねたように宮藤君が言った。
「その答えを他人に求めても、満足する解答は得られない」
「‥‥」
「言った筈だよ?さっきの気持ちを大切にするべきだって」
「‥‥」
さっきの気持ち‥‥
心が暖かくなる程の嬉しさ。
あの気持ちは‥間違いなくあたしの本心だ。
航平を失いたくない。
その気持ちも‥‥間違いなくあたしの本心。
さっきの感覚が戻ってきて、あたしの心が再び暖かくなる。
勇気を出せそうな気がした。
「‥‥!!」
‥‥でも、次の一瞬。
ユーリの顔が頭をよぎった。
胸が締め付けられるように苦しくなる。
その痛みはまるで‥‥
この気持ちがユーリに対する裏切りだと責めているようだった。
肩をすくめた宮藤君に大きく頷き返したあたしは、その瞬間、ふと気付いた事実に表情が強張っていくのを感じた。
「あ‥でも‥‥」
あたしはため息を吐いてうつむいた。
「航平‥目も合わせてくれないのに‥‥」
宮藤君の言葉に浮かれていたけれど‥‥状況は全然変わっていない。
浮かれていた心が一瞬で萎んで、嬉しさの反動は前より気持ちを落ち込ませる。
どうしたら前みたいな関係に戻れるのか‥、その為に何をしたら良いのか‥‥見当もつかない。
「それは、それぞれが変わるしかないよ」
見兼ねたように宮藤君が言った。
「その答えを他人に求めても、満足する解答は得られない」
「‥‥」
「言った筈だよ?さっきの気持ちを大切にするべきだって」
「‥‥」
さっきの気持ち‥‥
心が暖かくなる程の嬉しさ。
あの気持ちは‥間違いなくあたしの本心だ。
航平を失いたくない。
その気持ちも‥‥間違いなくあたしの本心。
さっきの感覚が戻ってきて、あたしの心が再び暖かくなる。
勇気を出せそうな気がした。
「‥‥!!」
‥‥でも、次の一瞬。
ユーリの顔が頭をよぎった。
胸が締め付けられるように苦しくなる。
その痛みはまるで‥‥
この気持ちがユーリに対する裏切りだと責めているようだった。