夢みたもの
「大丈夫ですか!?」
膝まづいた救急隊員が、あたしの顔を覗き込んだ。
「意識はありますね!?」
救急隊員の声に、あたしは小さく頷き返す。
そして、脈を取る為に手首に触れられた時。
ずっと携帯を握り締めたままだった事に気付いた。
「持ってて‥?」
小さく頷いた航平が、手を開いて携帯を取ってくれる。
その事に安心して、あたしは長い息を吐いた。
大切なもの。
大切な繋がり。
それを守れた事が、嬉しかった。
「来てくれて‥嬉しかった」
「‥え?」
ビクッと肩を震わせた航平に、あたしは小さく笑いかけた。
「ずっと‥、航平が来てくれるの待ってたから」
「‥‥」
「トラックが近付いてきた時‥、あたしの名前‥呼んでくれたでしょ‥‥?」
「‥‥」
「嬉しかったよ?」
「念の為病院に搬送します」
救急隊員がそう言って、あたしをストレッチャーに乗せる。
その間、航平は少し離れた処に立って‥‥
相変わらず、泣きそうな顔をしていた。
膝まづいた救急隊員が、あたしの顔を覗き込んだ。
「意識はありますね!?」
救急隊員の声に、あたしは小さく頷き返す。
そして、脈を取る為に手首に触れられた時。
ずっと携帯を握り締めたままだった事に気付いた。
「持ってて‥?」
小さく頷いた航平が、手を開いて携帯を取ってくれる。
その事に安心して、あたしは長い息を吐いた。
大切なもの。
大切な繋がり。
それを守れた事が、嬉しかった。
「来てくれて‥嬉しかった」
「‥え?」
ビクッと肩を震わせた航平に、あたしは小さく笑いかけた。
「ずっと‥、航平が来てくれるの待ってたから」
「‥‥」
「トラックが近付いてきた時‥、あたしの名前‥呼んでくれたでしょ‥‥?」
「‥‥」
「嬉しかったよ?」
「念の為病院に搬送します」
救急隊員がそう言って、あたしをストレッチャーに乗せる。
その間、航平は少し離れた処に立って‥‥
相変わらず、泣きそうな顔をしていた。