26歳、婚活したら恋しました
行宗とは夕方頃に解散した。
次に話さなければいけないのは翔くん。
『いつか電話する時間ある?
やっと返事ができそうです』
『15分後なら大丈夫だよ』
そして、15分後に電話を掛けた。
「もしもし」
「もしもし」
少し世間話をしていたけど、
明らかにいつもより暗く、弾まない会話。
おそらく翔くんはわたしの答えをわかっている。
「あのね、保留にしてた返事なんだけど、
他に好きな人がいて、だからごめんなさい」
「そっか」
「翔くんはとても良い人だし、
わたしには勿体ないくらいだと思うから
他にもっと良い人が見つかると思います」
「なんだよそれ(笑)
でもしばらくは無理だな」
「ごめんね」
「その人とうまくいくと良いね。
応援してるよ」
やっぱり翔くんは優しくて、
本当に申し訳ない気持ちになった。
わたしなんかより良い人を見つけてね、
そう思いながら翔くんとの関係に終止符を打った。