26歳、婚活したら恋しました
「最近QuizKnockっていう東大王の伊沢拓司が
やってるYouTubeのチャンネル知ってる?」
「知らない」
「それに今ハマってて、今のお気に入りの言葉が
“ベイカーベイカーパラドックス”なの」
「なにそれ」
「人のことを思い出すときに
その人の顔とか特徴とかは出てくるのに
肝心の名前が出てこないことあるじゃん?あれ!」
「へー。
でもそれってパラドックスじゃなくない?」
「どういうこと?」
「パラドックスって逆説って意味でしょ?
なんか違う気がするけど」
「例えばなにがパラドックスなの?」
「例えば、アキレスと亀とかね」
「なにそれ」
「あるところにアキレスと亀がいて、
2人は徒競走をすることとなったのね。
アキレスってアキレス腱のアキレスだから足が速いのよ。
だから亀はハンデで少し進んだ場所からスタートしたの」
「うん」
「スタートしてアキレスが亀のスタート地点に着いた時には
亀はアキレスそこまでにかかった時間分だけ先に進んでて、
アキレスが今度さっき亀がいたところに着いた時には
亀はまたその時間分だけ先へ進んでるの。
それでまたアキレスがさっきの場所に着いた時には
亀はさらにその先にいるんだよね」
「んー、納得できない。
だって絶対追いつくじゃん!!」
「だからそれがパラドックスなんだよ」
理解できなかったわたしは何度も同じ話を聞いた。
「つまり、この考え方をすると
いくらでも続けることができてしまうから
理論上はアキレスは亀に追いつけないってこと」
「そういうことか!」
3回程論争して、理論上の話であることを理解した。
わたしが何気なくした話でこんな話になると思わなくて
やっぱり賢い人と話すとおもしろいなと思った。