26歳、婚活したら恋しました
前回のデートと今回のデートで
彼の気持ちが読めず悩んだわたしは行宗に連絡していた。
『ゆーきー』
そうLINEを送ると、しばらくして電話が掛かってきた。
「もしもし」
「もしもし」
「どうした?」
「何もないけど声聞きたかっただけ」
「そっか」
「今日ね友達と話してて知ったんだけど
アキレスと亀っていう話知ってる?」
「なにそれ?」
先程彼に聞いた話を得意気に話した。
好きな人に聞いた話を元彼にするなんて
なんか変な話だけれど。
そこからたわいもない話を30分程していた。
ただわたしがふざけて、行宗が笑っている。
付き合っていた頃と変わらない状況。
「ねー、家出しておいでよ」
「どういうこと?」
「遊びに来てってこと!」
「仕事落ち着いたらね」
行宗なら癒してくれるかもしれないと
どこかで思っていたけど先の話となってしまい、
わたしの心の穴は埋まることはなかった。