この先の未来をぼくは、ずっと願ってる。
「もう、時間がない……」
傷だらけの銀色の懐中時計を片手に、少年は小さく呟いた。
あと少しで、きみに会えそうなんだ。
だからぼくは、こんなところで諦められない。
神様、もう少しだけ、ぼくに時間をください。
両手で握りしめた懐中時計から、眩い光が溢れ始める。
──そして、少年は光に包まれ消えた。
< 1 / 13 >
メニュー