オレンジ色の君




『お、はよ…』

「ちゃんと来たんだ!偉い偉い!

つか急がねーと遅刻するよ?」

比奈の髪をクシャクシャっと撫でながら

ニッと下から顔を覗き込んできた。







『別に。あんた言われたから

来たんじゃないからね』



いつものように冷たく言い放って

スタスタと校門をくぐっていった。
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