地味OLの憂鬱 2~地味OLは新人後輩男子をたぶらかす?!
変化
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「ふぅーー」
玲奈が溜め息の様な吐息を吐くと、男性社員達の視線が釘付けとなり、皆が頬を染め玲奈を見つめていた。
そこへ、出勤して来た萌の絶叫に近い叫び声がオフィス内に響き渡り、玲奈はビクリと体を震わせた。
「れっ……玲奈さん!!!!」
「萌さん、朝からどうしたの?」
「ちっ……ちょっとこっちに来て下さい」
萌は自分のポーチを持ち、玲奈の手を引っ張ると、女子トイレへと押し込んだ。玲奈と二人、鏡の前に立つと、ポーチの中からコンシーラーを取り出した。
「玲奈さん首の所、キスマークついてますよ。コンシーラーで隠しますからね」
「えっ……」
朝、鏡を見た時にそんな物は無かったと思ったけど……。
首を傾げる玲奈を見ながら萌が吹き出した。
「ぷっ……副社長ってば結構子供っぽいことするんですね。玲奈は俺のものって印つけたんですよ。しかも玲奈さんに消されないように、玲奈さんから見えない首の後ろに……」
玲奈はなんともいえない恥ずかしさに顔を赤く染めた。
萌は玲奈の幸せそうな、その様子に頬を緩めながらコンシーラーでキスマークを消していく。
「よっぽどキスマーク消されたくなかったんですね。でも……うちの男どもは集中出来ないだろうから、やっぱり消さないとダメですね」
「どうして、みんなが集中出来ないの?」
「玲奈さん気づいてないけど、今日の玲奈さん体中からフェロモン出しまくってますよ」
フェロモン?
「そんな玲奈さんの首のにキスマークまであるの見たら、男どもが集中出来ないに決まってます」
「そっ……そうなの?」
そういうものなのかしら?
特にいつもと変わらないと思うけれど?
メイクもスーツもいつもと変わらない。
また首を傾げる玲奈に萌が嬉しそうに微笑んだ。
「玲奈さんが幸せそうで良かった。あっ、そうだ!!加湿器の試作発表会が成功して、まだ日野くんのこと褒めてないですよね?このまま準備しちゃいましょう」
萌は手早く玲奈の眼鏡を取るとメイクを始めた。
日野くん褒めるのに何でメイクが必要なの?