地味OLの憂鬱 2~地味OLは新人後輩男子をたぶらかす?!
番外編 今度は萌がタジタジです!!
番外編 今度は萌がタジタジです。
萌はひどい頭痛で目を覚ました。
いっ……痛い……。
っていうか、ここは何処?
最悪だ……私……服着てない!!
と、言うことは……小説とかなら隣に、見知らぬ男性がいて、恋に落ちちゃったりするんだよね。
ゆっくりと隣で眠っている男性を見た。
そして、萌は絶句する。
山口ーーーー!!!!
嘘でしょ、どうして……。
昨日何があったんだっけ?
確か昨日は仕事が早く終わって、山口と日野くんと一緒に飲みに行ったんだ。それで、調子に乗って、はしごして……。
その後、何も覚えていない。
サーーッと血の気が引いていく。
何があったのかは、今のこの状況が教えてくれていた。
うそ……。
山口は、何でこんなことしたの?
男は好きでもない人とそう言うことができるって……。
私の心臓がなぜかギュッと締め付けられた。
何で……。
その時、隣で眠っていた山口がゆっくりと目を開き『ふっ』と笑うと、萌の心臓がドキンッと跳ねた。
うそ……。
山口が格好良く見えるとか、ありえないでしょう……。
「ん……。萌どうした?」
もっ……萌って、どうして呼び捨てで呼んでくるの?
「ぷっ……何その顔、昨日のこと覚えてないとか?」
全くもってその通りよ……。
すると、涼は萌を抱き寄せ、ベッドに沈めた。
「ちょっと、何するのよ!!」
「少し黙って……」
そう言った涼が萌の唇にチュッとキスをした。
ひゃーー!!
何!!
チュッチュッとリップ音が鳴り響き、それが甘くとろけるようなキスへと変わっていく。
「んっ……ちょっと……待って」
「待たない」
どうして、何で?
「山口は好きでもない人とこう言うことが出来るの?」
「はぁ……?」
涼の間抜けな声がして、冷たい瞳で見つめられた。
「お前、俺が言ったことも覚えてないの?」
えっ……。
何のこと?
キョトンとしている萌の顔を見つめ、涼は溜め息を付いた。
「だったら思い出させてあげる」
再び甘いキスが口をふさぐ。
その合間に聞こえてくる甘い言葉。
「好きだよ……。好きだ……萌」
山口が私を好き?
少しずつ昨夜の記憶が蘇っていった。