おうちかいだん
廊下の鏡
これは、とある家で起こった話。
そこの家には女の子がいて、玄関に入って正面にある大きな鏡が好きじゃなかった。
玄関の正面に飾ってあるから、嫌でも目に入るし、女の子の部屋は家に入ってすぐにある階段を上った所にあったから、トイレやお風呂に行く時は必ず見ることになったから。
「リサ! 早くお風呂に入っちゃいなさい!」
「はーい、わかってる」
階段の下からそう声を掛けられ、私は気だるそうに返事をして、タンスから下着を取り出した。
ベッドの上に置いてあるパジャマを取り、部屋を出る。
電気が点いているとはいえ、薄暗い廊下。
そして階段。
私はいつも考える。
階段の下は真っ暗で、そこにいる何かが私を待ち構えているのではないかと。
それくらい冷たく、不気味な雰囲気が漂っていた。
「まったく。どうしてこの家はこんなに暗いのかな。電気くらい点ければいいのに」
田舎で、この時間になると来客もいないとわかっているから、玄関の電気を消しているのはわかるけれど、私がお風呂に入る為に通るんだから。
少しくらい明るくしてくれてもいいじゃない。
そんなことを考えながら、ため息をついて私は階段を下りた。
そこの家には女の子がいて、玄関に入って正面にある大きな鏡が好きじゃなかった。
玄関の正面に飾ってあるから、嫌でも目に入るし、女の子の部屋は家に入ってすぐにある階段を上った所にあったから、トイレやお風呂に行く時は必ず見ることになったから。
「リサ! 早くお風呂に入っちゃいなさい!」
「はーい、わかってる」
階段の下からそう声を掛けられ、私は気だるそうに返事をして、タンスから下着を取り出した。
ベッドの上に置いてあるパジャマを取り、部屋を出る。
電気が点いているとはいえ、薄暗い廊下。
そして階段。
私はいつも考える。
階段の下は真っ暗で、そこにいる何かが私を待ち構えているのではないかと。
それくらい冷たく、不気味な雰囲気が漂っていた。
「まったく。どうしてこの家はこんなに暗いのかな。電気くらい点ければいいのに」
田舎で、この時間になると来客もいないとわかっているから、玄関の電気を消しているのはわかるけれど、私がお風呂に入る為に通るんだから。
少しくらい明るくしてくれてもいいじゃない。
そんなことを考えながら、ため息をついて私は階段を下りた。