七色の魔法使い#4~月は風の手を借りて~
「じゃあ、行こう!」
歩き出す2人を見つめて、深くため息を付くと歩き出した。
「皆さん!危ないです!」
空から誰かの声が聞こえてきて、僕らは立ち止まる。後ろを向くと、大きな妖魔が僕らに向かって大きな剣を振り下ろしてきてた。
あの妖魔、皆と出会って少しした時に出てきた妖魔か?
僕らはそれを避けるけど、その衝撃で僕の体は吹き飛ぶ。それと同時に、白い花の髪留めが宙に舞った。
それに向かって、妖魔は手を伸ばす。僕は、体勢を整えて地面に着地した。
あれは……僕の、大切な……。
パキン、と音を立てて髪留めが割れる。
「……っ」
『お前の大切な髪留め、なんだろ?ほら、あげる!』
手に持ってた髪留めを、僕に向かって妖魔は投げた。それを、僕は受け止める。そして、割れた髪留めを見つめた。
脳裏に映るのは、この髪留めをくれた兄の姿。
「……ごめんね。凛兄……大切にしてた髪留め、壊されちゃった……」
髪留めを持った手をぎゅっと握り締めて、開いてみる。その時だった。
割れた髪留めが光出して、それは炎に形を変えた。青い炎が、僕の手のひらに灯っている。
「……っ!」
「……冬都の力を、髪留めに封印してたのに……」
歩き出す2人を見つめて、深くため息を付くと歩き出した。
「皆さん!危ないです!」
空から誰かの声が聞こえてきて、僕らは立ち止まる。後ろを向くと、大きな妖魔が僕らに向かって大きな剣を振り下ろしてきてた。
あの妖魔、皆と出会って少しした時に出てきた妖魔か?
僕らはそれを避けるけど、その衝撃で僕の体は吹き飛ぶ。それと同時に、白い花の髪留めが宙に舞った。
それに向かって、妖魔は手を伸ばす。僕は、体勢を整えて地面に着地した。
あれは……僕の、大切な……。
パキン、と音を立てて髪留めが割れる。
「……っ」
『お前の大切な髪留め、なんだろ?ほら、あげる!』
手に持ってた髪留めを、僕に向かって妖魔は投げた。それを、僕は受け止める。そして、割れた髪留めを見つめた。
脳裏に映るのは、この髪留めをくれた兄の姿。
「……ごめんね。凛兄……大切にしてた髪留め、壊されちゃった……」
髪留めを持った手をぎゅっと握り締めて、開いてみる。その時だった。
割れた髪留めが光出して、それは炎に形を変えた。青い炎が、僕の手のひらに灯っている。
「……っ!」
「……冬都の力を、髪留めに封印してたのに……」