エリート官僚はお見合い妻と初夜に愛を契り合う
お嫁さんになりました!
私と時成さんは、出会った翌年の春に入籍。同じ日に、挙式と披露宴を行った。
会場は、お見合いをしたティーラウンジのある、六本木のホテル。出会いのきっかけとなった思い出の場所だ。
挙式は憧れの教会式を選択したので、衣装は純白のウエディングドレス。
オーガンジーを幾重にも重ねたやわらかい印象のAラインドレスを纏い、すっきりアップにした髪には小さなティアラ、耳には大振りのイヤリング。鏡に映った姿は、我ながらお姫様みたいだと感激した。
一方時成さんの衣装は、彼の凛々しさが際立つブラックタキシード。私は白もいいなと思って勧めたのだけれど、本人が『白は照れる』と断固拒否した。
招待客は、私の両親、そしてすっかり関係を修復した時成さんのご両親。光希さん、雨郡さん、柳澤さん。私の片腕である紗耶香ちゃんや、京都からはるばる泉先生と伏見くんも駆けつけてくれた。
親戚や仕事関係者も大勢見守る中、教会式の厳かな挙式を滞りなく終え、チャペルから陽の光が降り注ぐガーデンに移動した。
披露宴に移る前に、ブーケトスをするためだ。