御曹司は魔法使い⁉︎ ② 〜私達、結婚式を挙げます!〜
「今、両親揃ってパリの百貨店の視察に行ってるんだ。
上海の申百貨店の申夫妻の同行なものだから、日程をずらすことが出来なくて。
…申し訳ないって謝ってたよ。」

「そんな大事な出張⁉︎
今パリにいらっしゃるのね? 
それは、予定ずらせないわよ〜。
またいつでも会えるんだし。
仁貴もしっかりしてきたから、次の大きな休みには、地元に帰ってみようと思ってるの。その時にでも美央おば様にお会いできたら嬉しいわ。」

「花が赤ちゃんを連れて帰ってきたら、絶対大喜びだよ。
あ、これなんだけどさ……。」

さっきから気になっていた大きな箱。
一体、何が入ってるんだ⁇

「実は、さっきまで、花達のウェルカムボードの横に、勝手に置かせてもらってた。」

「京くん‼︎ これ…」

「花達家族のフィギュアだ。」

大きな箱の中には、3体のフィギュアが収められていた。
ケーキの上にあったマジパンの10倍…いやもっと精密に造られた、ウェディング仕様の私と寿貴先生と仁貴のフィギュア。大きさは寿貴先生で20センチくらいだろうか。でも、3体も箱に収められていて、手足首をしっかり固定した後、綿に包まれていた。だから箱がとっても大きいのだ。

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