捨てられ幼女は最強の聖女でした~もふもふ家族に拾われて甘やかされています!~
 いい香りのする〝石けん〟を開発して、お養父様の事業を助けたり、見たこともない料理を作っては、みんなに振る舞ったりするようになった。
 一番の驚きは、魔法の才能を開花させたことだ。
 私たちには魔法の先生と呼べる人がいた。彼もそれなりの実力者のはずだったが、知らぬ間に努力を重ねていた妹は、あっという間に先生以上の魔法使いとなっていたのだ。
「ローゼマリー様の才能には感服いたしました。すでに、王宮魔道士に匹敵するほどの実力がございます! お嬢様は神の寵愛を賜っているに違いありません!」
 ローゼマリーの実力はたちまち評判になり、将来は王宮で雇ってもらえるのではないか、なんて話まで出た。そのことを両親はとても喜んだ。もちろん、私もだ。
 ――ローゼマリーがいてくれたら、わが家は安泰だ。
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