捨てられ幼女は最強の聖女でした~もふもふ家族に拾われて甘やかされています!~
「ローゼ……マリー……」
徐々に薄らいでいく意識の中、私は最後に妹の姿を見た。
彼女が浮かべていたのは、苦しげで、哀しそうな……今にも泣き出しそうな顔。
「〝お姉ちゃん〟大好き。大好きだよ……」
その瞬間、私の意識は暗転した。
こうして、王宮魔道士にも匹敵するという実力を持つ妹は、私に呪いをかけた。
家族や男爵家の人々から、私がいたという記憶をも消し去ってしまったのだ。
それからというもの、かつて男爵家で懲罰房として使われていたという地下牢へ閉じこめられ、ただただ、気まぐれに訪れる妹を待つ生活が始まる。
食事は妹が持ってきてくれた。冷めきったスープに、パンの切れ端。
惨めだった。お風呂だって入れない。不潔なトイレに、ダニが巣くうベッド。
真っ白だった私の髪の毛は薄汚れ、みるみるうちに灰色になってしまった。
それとは対照的に、妹は輝かんばかりに綺麗に成長していく。
徐々に薄らいでいく意識の中、私は最後に妹の姿を見た。
彼女が浮かべていたのは、苦しげで、哀しそうな……今にも泣き出しそうな顔。
「〝お姉ちゃん〟大好き。大好きだよ……」
その瞬間、私の意識は暗転した。
こうして、王宮魔道士にも匹敵するという実力を持つ妹は、私に呪いをかけた。
家族や男爵家の人々から、私がいたという記憶をも消し去ってしまったのだ。
それからというもの、かつて男爵家で懲罰房として使われていたという地下牢へ閉じこめられ、ただただ、気まぐれに訪れる妹を待つ生活が始まる。
食事は妹が持ってきてくれた。冷めきったスープに、パンの切れ端。
惨めだった。お風呂だって入れない。不潔なトイレに、ダニが巣くうベッド。
真っ白だった私の髪の毛は薄汚れ、みるみるうちに灰色になってしまった。
それとは対照的に、妹は輝かんばかりに綺麗に成長していく。