捨てられ幼女は最強の聖女でした~もふもふ家族に拾われて甘やかされています!~
でも……この苦しみしかない人生が終わってくれるなら、それでもいい。
意識が徐々に闇の中に沈んでいく。
瞼が重くなっていって、それが二度と開かないことを心から願う。
「これは……」
眠りに落ちる直前、誰かの声が聞こえたような気がした。
*
『――砂漠の月に会いに行こう。灼熱の太陽に疲れた体を休ませよう』
歌だ。歌が聞こえる。
『砂の海に足跡を残そう。風で流されても、君が歩んできた道は決して消えない』
優しい声だ。低くて、耳に……そして心に心地よく響く声。
『月は君を心待ちにしている。君に会えるのを楽しみに夜空にぽっかり浮かんでいる――』
それは、疲れ切った私の心に優しく沁みた。
――誰? 誰なの……。
思わず、まどろみながらも手を伸ばす。
すると、誰かがそれをそっと握ってくれた。
相手を確認したいけれど、猛烈な眠気に翻弄されて、目を開くことすら億劫だ。
意識が徐々に闇の中に沈んでいく。
瞼が重くなっていって、それが二度と開かないことを心から願う。
「これは……」
眠りに落ちる直前、誰かの声が聞こえたような気がした。
*
『――砂漠の月に会いに行こう。灼熱の太陽に疲れた体を休ませよう』
歌だ。歌が聞こえる。
『砂の海に足跡を残そう。風で流されても、君が歩んできた道は決して消えない』
優しい声だ。低くて、耳に……そして心に心地よく響く声。
『月は君を心待ちにしている。君に会えるのを楽しみに夜空にぽっかり浮かんでいる――』
それは、疲れ切った私の心に優しく沁みた。
――誰? 誰なの……。
思わず、まどろみながらも手を伸ばす。
すると、誰かがそれをそっと握ってくれた。
相手を確認したいけれど、猛烈な眠気に翻弄されて、目を開くことすら億劫だ。