幼なじみは一途に絡まった赤い糸をほどく◆おまけのお話追加しました◆
翌日もまた似たような時間に、店の前を政宗の車が通っていった。やはり女性を乗せてだ。
せっかく実里にアドバイスをもらったのに、全然政宗に言い出せる気がしなかった。
「はぁー」
ため息深く、店頭に立つ。
いっそのこと見なければよかった。
そうしたら余計なことを考えずにすむのに。
そんなことを考えていると、向こうから実里が走って帰ってくる。そして小春を見るなり言った。
「小春ちゃん、私もさっき見たわ。助手席の女!向井さんに電話しよう、今」
「え、今ですか?」
「やましくないなら出れるでしょ」
鼻息荒く、実里は小春のスマホを勝手に触ると政宗の連絡先を呼び出しタップする。
「ちょ、ちょっと待って!」
小春の叫びもむなしくすぐに繋がったようで、実里は会話を始めた。
「もしもし?私、優也の妻の実里です。ええ、お久しぶりです。小春ちゃんが体調をくずして迎えにきてほしいんですけど。優也はお店があるし、私も小春ちゃんの代わりに手伝うので」
「み、実里さんっ!」
慌てる小春に、実里はしーっと指を立てた。
そして耳からスマホを外すと、そっと小春に返す。
「すぐに来るって」
「ええっ、そんな嘘でしょ?」
「嘘じゃないわ。それに本当に小春ちゃん顔色悪いから、何ていうか考えすぎてる感じ。ゆっくり休みなさい。これは義姉からの命令よ」
せっかく実里にアドバイスをもらったのに、全然政宗に言い出せる気がしなかった。
「はぁー」
ため息深く、店頭に立つ。
いっそのこと見なければよかった。
そうしたら余計なことを考えずにすむのに。
そんなことを考えていると、向こうから実里が走って帰ってくる。そして小春を見るなり言った。
「小春ちゃん、私もさっき見たわ。助手席の女!向井さんに電話しよう、今」
「え、今ですか?」
「やましくないなら出れるでしょ」
鼻息荒く、実里は小春のスマホを勝手に触ると政宗の連絡先を呼び出しタップする。
「ちょ、ちょっと待って!」
小春の叫びもむなしくすぐに繋がったようで、実里は会話を始めた。
「もしもし?私、優也の妻の実里です。ええ、お久しぶりです。小春ちゃんが体調をくずして迎えにきてほしいんですけど。優也はお店があるし、私も小春ちゃんの代わりに手伝うので」
「み、実里さんっ!」
慌てる小春に、実里はしーっと指を立てた。
そして耳からスマホを外すと、そっと小春に返す。
「すぐに来るって」
「ええっ、そんな嘘でしょ?」
「嘘じゃないわ。それに本当に小春ちゃん顔色悪いから、何ていうか考えすぎてる感じ。ゆっくり休みなさい。これは義姉からの命令よ」