幼なじみは一途に絡まった赤い糸をほどく◆おまけのお話追加しました◆
名残惜しく政宗を見ると、照れたように笑った。

「まさか小春が嫉妬するとは思わなかった」

「えっと、ごめんなさい」

「いや、嬉しい」

「嬉しい?」

小春が首を傾げる。政宗は小春をそっと抱き寄せると、耳元で囁くように言った。

「俺のことを考えてくれてるのが嬉しいんだよ」

「だって私は政宗くんが大好きだもん。小学生の頃からずっとだよ。ずっと政宗くんが好きなんだから」

誰にも負けない政宗を好きな気持ち。
子供の頃からずっと一途に想い続けてきた。
恋人となった今でもそれは変わらない。

「小春」

政宗に名前を呼ばれるだけで胸がきゅんと疼く。

「政宗く……」

名前を呼び返した瞬間、小春の唇は奪われた。
それは、今までにないほどに荒く激しくだ。

「んっ!」

吐息が漏れてもキスは終わらないどころか、そのままゆっくりと押し倒される。政宗の手が頬から首筋をなぞり、小春はゾクゾクと自分の体が熱くなっていくのを感じた。
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