幼なじみは一途に絡まった赤い糸をほどく◆おまけのお話追加しました◆
「俺もとりあえず医学部かなぁ」

「医学部目指すって言うと親が喜ぶんじゃね?」

「確かに。でも医師になりたいっていう志があるわけじゃないけどね」

言って、ふと思う。
もし自分が医師になったら、小春の心臓を治すことができたりしないだろうか?
いやいや、今の段階で治らないのだから、政宗が医師になったからといって治せるような簡単なものではないだろう。
だが医療は日々進歩している。昔は開腹手術しかなかったのにいつの間にか内視鏡手術だって確立された。
だったら、自分が医師になる頃にはもっと発達している可能性だってある。

それならば……。

小春のために医師になろう。
そんな目標でもいいのではないだろうか?

なんとなく、自分の進むべき道が見えた気がして、政宗は少しだけ救われた気持ちになった。
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