幼なじみは一途に絡まった赤い糸をほどく◆おまけのお話追加しました◆
小春は政宗の胸に軽くパンチをする。
逞しい胸はびくともしなかった。
「……本当は……政宗くんに手術してもらいたかったのっ」
吐き出すように言うと、小春の中に閉じ込めていたモヤモヤした気持ちがどっと溢れてくるようだった。
「政宗くんの嘘つき!」
とめどなく溢れる涙と共に政宗にしがみつく。小春がこんなに取り乱すことは初めてで、なおかつ“嘘つき”という言葉は政宗の胸に突き刺さった。
「…………ごめん」
小さく呟きながら、政宗は小春の想いを受け止める。肩を揺らしながら涙を流す小春に掛ける言葉は見つからず、ただそっと背中に手を回した。
(俺だって、俺が医師になって小春を治したかった!)
だが、政宗がその想いを口にすることはなかった。
医師になることに躊躇っている今、そんな言葉は薄っぺらく感じる。そして、医師への道はまだまだ程遠い。
抱きしめて感じる小春の女性らしさが、政宗の気持ちを揺るがす。
小春はもう高校生だ。
昔とは違う、立派な女性として成長していて、それでいて華奢で壊れてしまいそうだった。
逞しい胸はびくともしなかった。
「……本当は……政宗くんに手術してもらいたかったのっ」
吐き出すように言うと、小春の中に閉じ込めていたモヤモヤした気持ちがどっと溢れてくるようだった。
「政宗くんの嘘つき!」
とめどなく溢れる涙と共に政宗にしがみつく。小春がこんなに取り乱すことは初めてで、なおかつ“嘘つき”という言葉は政宗の胸に突き刺さった。
「…………ごめん」
小さく呟きながら、政宗は小春の想いを受け止める。肩を揺らしながら涙を流す小春に掛ける言葉は見つからず、ただそっと背中に手を回した。
(俺だって、俺が医師になって小春を治したかった!)
だが、政宗がその想いを口にすることはなかった。
医師になることに躊躇っている今、そんな言葉は薄っぺらく感じる。そして、医師への道はまだまだ程遠い。
抱きしめて感じる小春の女性らしさが、政宗の気持ちを揺るがす。
小春はもう高校生だ。
昔とは違う、立派な女性として成長していて、それでいて華奢で壊れてしまいそうだった。