幼なじみは一途に絡まった赤い糸をほどく◆おまけのお話追加しました◆

「優也が、今日は仕事休みでいいって。学校も休みだろ？ゆっくりしていく？」

すぐに帰らなくてはと思っていた小春は政宗からそんな優しい言葉をかけられ、目を開いて驚いた。

「え、いいの？」

「小春がいいなら」

「政宗くんお仕事は？」

「俺もたまにはゆっくりしたいよ」

政宗は先程まで寝ていた毛布を手繰り寄せ、ソファーを半分空ける。トントンと手招きをして横に座るように促した。

小春は素直に従い政宗の横にちょこんと座る。
政宗は上下スウェットに着替えていて、いつものピシッとしたスーツとはまた違った雰囲気だ。明らかにプライベートを垣間見ている気がして、小春はその特別感に嬉しくなった。

(スウェットの政宗くんも素敵……)

政宗のギャップ感に心の中がざわざわと騒ぎ出す。ちょっと寝癖のついた髪も普段の政宗からは考えられないほどのもので、もっと他にも政宗のいろいろな面を見てみたいと思った。