幼なじみは一途に絡まった赤い糸をほどく◆おまけのお話追加しました◆
一方の小春も、政宗の事は変わらずずっと好きだが、まったく進展しない仲にそろそろ諦めるべきなのかもと思っていた。
たまに食事に行ったりはするようになったが、最近はお互い仕事の都合がつかずなかなか予定が立てられないでいた。それに政宗も29歳だ。実は恋人がいるかもしれないし、優也のように
結婚するかもしれない。
中学三年のときにフラれてから、それでも一途に想い続けてきたけれど、自分だってもう恋人がいてもおかしくない歳なのだ。これ以上傷が深くなる前にあきらめていい人を探すべきだ、とも思ったりする。
だがその度に、小春の胸にある傷痕が疼く。
これを誰にも見られたくない。
だから恋人を作るのは無理だろう。
相変わらずおにぎりを買いにきてくれる政宗とは少しだけたわいもない話をして、お互い今日も頑張ろうなどと言って別れる。
「じゃあまた来るね」
「うん、お仕事頑張ってね」
たったそれだけ。
そんな些細な事なのに、それでも毎回嬉しかった。
たまに食事に行ったりはするようになったが、最近はお互い仕事の都合がつかずなかなか予定が立てられないでいた。それに政宗も29歳だ。実は恋人がいるかもしれないし、優也のように
結婚するかもしれない。
中学三年のときにフラれてから、それでも一途に想い続けてきたけれど、自分だってもう恋人がいてもおかしくない歳なのだ。これ以上傷が深くなる前にあきらめていい人を探すべきだ、とも思ったりする。
だがその度に、小春の胸にある傷痕が疼く。
これを誰にも見られたくない。
だから恋人を作るのは無理だろう。
相変わらずおにぎりを買いにきてくれる政宗とは少しだけたわいもない話をして、お互い今日も頑張ろうなどと言って別れる。
「じゃあまた来るね」
「うん、お仕事頑張ってね」
たったそれだけ。
そんな些細な事なのに、それでも毎回嬉しかった。